今回は、作り込まれた世界観と奥深い戦略性から世界中で高い評価を獲得した、4Xストラテジーゲーム『サイズ -大鎌戦役-』について紹介します!
概要
プレイ人数 | 1~5 |
プレイ時間 | 115分 |
ゲームジャンル | 4Xストラテジー* |
ルールの複雑さ | かなり複雑 |
プレイ時間が長く、ルールも複雑なので、ゲーム好き同士で集まってガッツリやることをおすすめします。
『サイズ -大鎌戦役-』はルールの把握とインストが難しいゲームだと思います。
以下の記事に、ルール説明も兼ねたインスト用の台本を用意しているので、もしよろしければご覧ください!
『サイズ -大鎌戦役-』はどんなゲーム?
1920年代、重装甲兵器が闊歩する世界にて。
1920年代、欧州に積もる雪は人類最初の世界大戦の灰で黒ずんでいた。かの大戦に重装甲兵器(メック)を送り込んだ、ただ「ファクトリー」と呼ばれる大都市国家はその門戸を閉ざし、近隣国家に注視されていた。
『サイズ -大鎌戦役-』ルール説明書より引用
プレイヤーは、東欧諸国をモチーフにした架空国家の司令官として、「ファクトリー」をめぐる勢力争いに身を投じます。

プレイヤーの目的は、ゲーム終了時点までに、自身の所属する勢力を最も繁栄させることです。

探索、生産、そして戦闘
ゲーム開始時に、各プレイヤーは所属国マットとプレイヤーマットをランダムに受け取ります。それぞれのマットは、以下のような役割を担います。
- 所属国マット: プレイヤーの固有能力に影響する
- プレイヤーマット: プレイヤーが取れるアクションに影響する

それぞれの組み合わせでゲームの体感が全く異なる。
マップ上には、プレイヤーの分身である「キャラクター」が配置されています。
各プレイヤーは自分の手番になったら、プレイヤーマットからアクションを選択して「キャラクター」の移動や、資源の生産を行います。

他勢力同士の「キャラクター」や、後述する「メック」が遭遇したときは戦闘が発生します。
戦闘での勝者は、相手の領土と資源を奪うことができます。
プレイヤーはアクションを繰り返しながら、領土を支配して資源やお金を獲得し、ときには奪い合いながら自分の勢力を拡大していきます。
各勢力の固有能力。活かすも殺すもあなた次第
各勢力は「メック」という装甲兵器を、資源を消費してマップ上に配備することができます。

「メック」はキャラクターと同様に移動と戦闘ができるほか、配備することで勢力の固有能力をアンロックできます。

通常は立ち入れない湖に移動することができる。
「キャラクター」もメック同様に固有能力を持っており、ゲーム開始時からずっと有効です。

戦闘カードを任意の資源として消費できる。
各勢力は固有能力によって、得意とするプレイ戦略が異なります。
自分の勢力の特徴を意識してアクションを行うことが、勝利への近道といえますね。
ゲームの勝利条件はあくまで「お金」
プレイヤーは、「戦闘に勝利」「メックを指定数配備」などの条件を達成することで星章を獲得することができます。

いずれかのプレイヤーが、6個目の星章を獲得した時点で即座にゲームは終了します。
このとき、領土や星章などをすべて換金したうえで、最もお金を持っているプレイヤーが勝利となります。
注意すべきは、6個目の星章を獲得したプレイヤーの勝利とは限らないということです。そのため、自分が6個目の星章を獲得するときは、タイミングにも注意する必要があります。
『サイズ -大鎌戦役-』はここがおもしろい!
終わりが近づくにつれて激しさを増す駆け引き!
『サイズ -大鎌戦役-』では、序盤はできることが限られており、プレイヤー同士の干渉もほとんど発生しないため、比較的のんびりとした進行になります。
しかしメックが配備され、実行可能なアクションや固有能力が増えてくる中盤以降から、一気に状況が複雑になります。
プレイヤー同士の駆け引きも激しさを増すため、「リスクを取って戦闘をしかけるか?」「他勢力に奪われる危険を覚悟で資源を産出するか?」といった判断をしなければなりません。
このように、最初はゆるやかに始まって、中盤から一気に激しさが増すデザインは、本作の大きな特徴のひとつと言えるでしょう。
ストラテジーの対戦ゲームは、中盤に中だるみしてしまったり、終盤にほぼ勝ちが確定して消化試合のようになることも多いのですが、『サイズ -大鎌戦役-』は、終盤まで駆け引きの緊張感が維持されやすいようにデザインされています。
キャラクターの個性から生まれるユニークな戦略
『サイズ -大鎌戦役-』は、キャラクター固有能力のあるゲームです。
例えば「戦闘主体で短期決戦に強いザクセン帝国」「行動の幅が広く内政重視のラスヴィエト」といった感じで、勢力ごとに得意とする戦略が異なります。
プレイ体感も全く異なるので、いつも新鮮な気持ちでプレイできるし、何よりその勢力ならではの戦略で立ち回るのがとても楽しいゲームです。
ちなみに、勢力ごとのモチーフやバックストーリーも作り込まれているので、事前に調べておくと自分の勢力に愛着が持てますよ!
何度も遊べるリプレイ性の高さ
上記のような魅力を備えた『サイズ -大鎌戦役-』ですが、繰り返し遊ぶためのデザインも随所に施されています。
例えば、所属国マットとプレイヤーマットの組み合わせで取れる戦略はまったく異なるし、遭遇イベントやボーナス条件といったランダム要素も戦略性を損なわない範囲でリプレイ性を高めています。
コンポーネントが豪華な分、少し値段の張る『サイズ -大鎌戦役-』ですが、一度買えば繰り返し遊ぶことができるのでコスパは十分です。
『サイズ -大鎌戦役-』の拡張
人気作品である『サイズ -大鎌戦役-』は、拡張も充実しています。
筆者自身も遊びきれていないので、一部だけになってしまいますが、紹介していきます!
『拡張 彼方よりの侵攻』
『拡張 彼方よりの侵攻』は、アルビオン氏族と戸川幕府の2勢力が追加される拡張です。
『サイズ -大鎌戦役-』はこの拡張を入れて完成されると言っても過言ではなく、基本的にはマストバイだと思います。
『拡張 彼方よりの侵攻』については以下の記事で詳しく紹介しているので、合わせてご覧ください。
『SCYTHE METAL COINS』『SCYTHE REALISTIC RESOURCE TOKENS』
こちらは、紙製のコインと木製の資源トークンを豪華にする公式コンポーネント。
どちらも作り込みが良く、ボードの雰囲気がグッと引き締まること間違いなしです。マストバイ。
以下の記事で詳しく紹介しているので、興味のある方はご覧ください。
まとめ
今回は、世界中で高い評価を獲得した4Xストラテジーゲーム『サイズ -大鎌戦役-』について紹介しました。
ストラテジーの重量級ゲームとして不動の地位を得ている本作は、ゲーム好きで集まってがっつりプレイするにはもってこいのゲームです。
ぜひみなさんも『サイズ -大鎌戦役-』をプレイして、熱い駆け引きを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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