こんにちは。ひらこめです。
今回は、『サイズ -大鎌戦役-』に登場する勢力、戸川幕府の世界観・戦略について考察をしていきます。
なお、戦略に関してはあくまでもひらこめ個人の意見であるため、参考にとどめていただくようお願いします。
キャラクター能力

キャラクター能力は「埋伏」。キャラクターの移動先に罠を設置できます。
罠は4種類あり、それぞれ効果が異なります。が、なんにせよ非常に痛いのが特徴です。
また、裏返しの罠がある領域はゲーム終了時に支配しているものとみなせるため、ボーナスによる得点に有利な勢力と言えます。
戸川の基本的な戦い方は、罠トークンに関連する能力を使って、より多くの領土を確保することだと言えます。
注意したいポイント
- ゲーム序盤はとにかく移動を優先すべき
- 罠の配置場所は欲張るべきではない
- ファクトリーカードは必ず確保する
- 戦闘力が0だと生産ができなくなる可能性がある
- 長期戦を見据えて領土と支持の確保を
戸川は最も扱いが難しい勢力とされており、注意点が大量にあります。
① ゲーム序盤はとにかく移動を優先すべき
戸川にはスピードの能力がないため、とにかく序盤から移動して罠を設置することが重要です。
なるべく1ターン目から移動を選択し、最寄りのトンネルに最速で到達することを目指しましょう。
② 罠の配置場所は欲張るべきではない
罠を配置できないまま道半ばで拠点に戻されてしまうと、ゲームに勝つことが非常に難しくなってしまいます。
そのため、罠の配置場所はあまり欲張らず、早め早めに設置することをオススメします。
どちらにせよ、遠くに孤立して設置してもエリアコントロールとしての寄与はあまり期待できないという事情もありますね。
③ ファクトリーカードは必ず確保する
移動手段が限られている戸川にとって、ファクトリーカードの移動アクションはなんとしてでも欲しいところです。
ファクトリーカードがないまま終盤を迎えると、状況の変化に全く対応できなくなるため、必ず確保するようにしましょう。
④ 戦力が0だと生産ができなくなる可能性がある
戸川は戦力0での開始となるため、戦闘が不利なだけでなく、生産ができなくなる可能性があります。
早めの増強・徴兵を心がけると良いと思います。
⑤ 長期戦を見据えて領土と支持の確保を
戸川は星章を狙いに行くと、他勢力に大きく遅れをとってしまいます。
そのため星章6コにはあまり固執せず、長期戦を見据えて領土と支持を維持するべきだと思います。
罠トークンの配置場所
ゲーム序盤の移動は、最短ルートで遭遇とトンネルを目指す形にほぼ固定されると思います。

このとき、ザクセンは最低3ターンで最寄りのトンネルから湧いてくる可能性があるため、その場合は遭遇マスの上に罠を置かざるを得ません。

それ以降は、他の勢力の動きを見てパターンを切り替えていく形になると思います。
パターン1: 最短でファクトリー
まず考えられるのは、罠でキャラクターを守りつつ、最短でファクトリーを目指すパターン。

安定してファクトリーカードを入手できますが、左側のトンネルからの侵攻を防げないことが欠点です。
パターン2: トンネルを2つ確保
対して、左側のトンネルに移動してからファクトリーを目指すパターンもあります。

こうすることで、右下の初期配置が保護されるため領土を維持しやすくなります。
また、クリミア唯一の渡河先を潰せるので妨害にもなります。戦闘カードの罠を置いてやりましょう。
ただし、遭遇マス上でザクセンを牽制した場合は採用できないのと、ファクトリー到達が2ターン遅れるのが欠点です。
パターン3: ザクセンに行手を塞がれた場合
もしザクセンにトンネルを塞がれてしまったときは、やむを得ず左側のトンネルを目指すことになると思います。

この場合、ファクトリーを目指すには罠が足りないので、水遁をとって湖を経由すると良いかもしれません。
罠トークンの効果
コイン-4
最も強力かつ、汎用的な罠です。
4コインは、Tier1支持の2領域、あるいはTier2支持の1星章と同じ価値を持ち、ゲームの勝敗を決める破壊力を持ちます。
また、起動して効果がバレても対策の立てようがないため、忌避感が減じない特徴があります。
戦力-3
戦闘で有利になる強力な罠です。
メック能力の「浪人」と合わせれば、一気に5の戦力差が生まれるので、他勢力からすると非常に攻めづらくなります。
そのため、序盤からキャラクターが追い返されないよう防御に使うのがメインとなるかもしれません。
戦闘カード-2
序盤の戦闘やクリミア相手に活躍します。
序盤でこの罠を喰らうと、大抵の勢力は戦闘カードが枯渇することになります。
ただし、ゲーム終盤は戦闘カードが有り余ってくるので、その場合ほとんど効果がなくなることに注意が必要です。
支持-2
強力ですが効果は限定的です。
支持は上げにくいリソースであるため、必要最低限に抑えるのが定石ですが、その状態でこの罠を踏むと計画が大きく狂うことになります。
一方で、相手が必要量より多めに持っている場合は、ほとんど意味のない罠になってしまいます。
メック能力
メック能力の優先順位は、参加している勢力、遭遇カードの引き、プレイヤーマットの構成によって左右されるので、あくまでも所感になります。
渡河(優先度★☆☆)
優先度はやりたいことによります。最もアクセスしやすいのはクリミアで、楽に初期配置に侵入することができます。
水遁(優先度★☆☆)
序盤における優先度は低めですが、終盤までには解放して湖を確保したいところです。
浪人(優先度★★★)
優先度は高めで、忍びよりも優先すべき場面が多いと思います。
一見すると控えめな能力ですが、能動的・受動的にリソースを確保できる能力なので侮ってはいけません。
罠と浪人の両方が発動した戦闘は、戸川が相当有利になるため、他勢力に対する牽制にもなります。
忍び(優先度★★★)
優先度は高めです。戸川はスピードの能力が無いため、忍びを駆使しなければ満足に移動ができません。戦闘に敗北する可能性があるなら事前に取っておきたいところです。
初期配置

初期配置には金属、食料、オイル、村があり、さらに移動すれば木材も手に入ります。
近場で全てのリソースが手に入るため、柔軟性の高さは随一です。プレイヤーボードと相談して注力先を決めましょう。
ただし、オイルは村から離れている上、奥まった場所にあるので使い勝手が良いとは言えません。
星章を取る方針
- 労働者、徴兵、メック
- 戦力も取りやすい
- 残りは戦闘と目的カードで
優先して取りたいのは、労働者、徴兵、メックの3つです。
これらは戸川の戦法とも相性が良いので、無理なく取ることができます。
また、浪人を解放している場合は戦力の星章も候補になります。
複数体のユニットで同時に発動させれば、一気に戦力を稼ぐことができるので覚えておいて損はないと思います。
残りはやはり、戦闘と目的カードが候補になるのではないでしょうか。
他国との駆け引き
最大の脅威は、最短3ターンで湧いてくる、血に飢えたザクセンです。
戸川は開始時の戦力が低く設定されている上、河に守られていないため格好の餌食になります。
また、近隣のラスヴィエトやクリミアも早い段階から攻めてくる可能性があります。
幸い、戸川は罠で身を守ることができるため、短期戦勢力の動きを注視しつつ、先手先手で牽制していきましょう。
また、北方王国、ポーラニアとは湖の取り合いになります。
2勢力と比較したとき、取り合いでは有利があるので、メックを配置して確保しておくと良いでしょう。
世界観設定
世界観設定に関しては英語の出典が多いため、DeepL翻訳に加えて、ひらこめのガバガバ意訳が炸裂していることをご容赦ください。
キャラクター

将軍の姪として生まれた彰子は、幼い頃に彼方の国の戦士や冒険者の物語をいくつも読んでいた。
『サイズ -大鎌戦役- 拡張 彼方よりの侵攻』ルール説明書より引用
戸川幕府を率いるのは、将軍家出身の彰子さん。
16歳になった彰子は、もっとも優れた侍の軍学校で学びたいと将軍に願い出て、これを許される。彼女は模範的学生となり、戦闘、射撃、戦略、戦術の各方面で抜群の成績を修めるまでに成長した。これを天晴れとした将軍は、特殊な訓練を積んだ猿の次郎を彰子に与える。
『サイズ -大鎌戦役- 拡張 彼方よりの侵攻』ルール説明書より引用
彰子さんは侍としての教育を受け、高い戦闘能力と指揮能力を習得するに至ります。
SCYTHEの登場人物は基本的に指揮官なのであまり武装していないのですが、彼女は刀とライフルの二刀流という武人の鑑です。
ちなみに切りどころが見当たらず長めの引用となってしまったのですが、猿の次郎は将軍から与えられたのだとか。彼に関する言及はこれのみです。
将軍はラスヴィエト連邦転覆と幕府職人の奪回、そしてファクトリーの真の姿を暴くため大規模な遠征軍を準備、侍としての腕を見込んで彰子にその軍配を振らせたのである。
『サイズ -大鎌戦役- 拡張 彼方よりの侵攻』ルール説明書より引用
戸川幕府の目的はラスヴィエトの不安定化と、ファクトリーで行方不明になった彰子の兄の救出です。
戸川幕府とラスヴィエトは敵対しており、お兄さんが行方不明になったのもラスヴィエトが黒幕だと睨んでいる様子。彰子さんのお兄さんももちろん将軍家の人ですから、のっぴきならない状況であることが窺えます。
ちなみに事件が起こったのは彰子さんが2年生のとき。ということは作中の彼女は17歳ということになります。第一次世界大戦後の大規模戦闘における指揮官としては異常な若さですが、日本の武将はたいてい10代で指揮を経験するらしいので、その一環なのかもしれません。
メック

The Togawa mechs are built to sustain even the harshest elements, particularly water. They’re built for solo combat and adventures, not pack hunting.
戸川のメックは最も過酷な状況、特に水中を想定して作られている。さらに集団での戦闘ではなく、単独での戦闘や冒険のために作られている。
https://stonemaiergames.com/games/scythe/mechs/ より引用
戸川のメックは丸っこいフォルムの四脚型。
上部のハッチから出入りする潜水球のような見た目で、説明通り水中での活動を想定して作られていることが分かります。
元ネタと思われる実在国家
見るからに日本ですね。名前は徳川幕府から取っていると思われます。
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