こんにちは。ひらこめです。
今回は、『サイズ -大鎌戦役-』に登場する勢力、ポーラニア共和国の世界観・戦略について考察をしていきます。
なお、戦略に関してはあくまでもひらこめ個人の意見であるため、参考にとどめていただくようお願いします。
キャラクター能力

キャラクター能力は「寄り道」。遭遇カードの効率がアップします。
この能力があるためポーラニアは、各地を渡り歩いて遭遇カードを多く取ることが重要になります。
遭遇カードを効率的に集めるには、ファクトリーカードの移動力向上も重要です。迅速なファクトリーへの到達を目指すべきだと思います。
なお、ポーラニアは短期戦では遅れをとりがちなので、遭遇カードの効果として支持を下げるのは避けたいところです。
寄り道の効果は、プレイヤー人数が増えると明らかに弱体化します。 拡張『彼方よりの侵攻』では、6~7人戦の際に効果を書き換えるためのパネルが付属しています。 しかしそのせいか、5人戦が絶妙にきついので、5人の場合はハウスルールで除外しても良いかもしれません。
メック能力
メック能力の優先順位は、参加している勢力、遭遇カードの引き、プレイヤーマットの構成によって左右されるので、あくまでも所感になります。
渡河能力(優先度★☆☆)
優先度は低めです。初期配置からの脱出は、潜水能力を使った方が良いと思われます。
なお、ポーラニアは初期配置で木材が出る勢力なので、鉱山を建設して脱出することもできます。その場合の移動先の候補が渡河能力とダダ被りしているので、なおさら優先度は下がります。
潜水能力(優先度★★★)
最重要です。目的カードを多く集めるためにも、領域を早期に広げるためにも、最優先でとりたいところです。湖に隣接していない土地はほとんど無く、他勢力の初期配置にすら湖経由で侵入できるので、ポーラニアは奇襲が得意とも言えます。
仲間意識(優先度★☆☆)
優先度はやや低めです。こちらから戦闘を仕掛けない限り無意味で、戦闘を仕掛けても相手の労働者がいなければ無意味になります。弱くはないと思いますが、安定した成果を出しにくい能力です。
スピード(優先度★★☆)
重要です。遭遇カードの回収効率を上げるためにも、潜水能力を活かして奇襲を仕掛けるためにも、優先的に取りたいところです。
初期配置

ポーラニアの初期配置には金属もオイルも存在しません。
特に金属がないことは、このゲームにおける大きなハンデとなります。
メックを出さなければ初期配置から脱出できませんから、金属を入手するために交易せざるを得ません。
あるいは、木材を生産して鉱山を設置するのもありです。ただし、トンネル上とその近傍はザクセンの格好の餌食なので注意しましょう。
星章を取る方針
- 労働者、徴兵、建築
- 残り3つを戦闘、目的カード、メックで補填
優先して取りたいのは、労働者、徴兵、建築の3つです。
これらは初期配置で安定的に産出するうえ、長期戦向きのポーラニアにとって使い勝手も十分です。
問題は残り3つ。目的カードを達成できれば2つですが、いずれにせよ慎重な計画が必要です。
戦闘の星章は常に念頭に入れて行動すべきだと思います。ポーラニアは潜水能力によって奇襲を仕掛けやすいため、弱った勢力や孤立しているユニットを叩きやすいと言えます。
ただし、ポーラニアは戦闘自体が不得意なため、ここぞという一瞬のタイミングを見計らうべきです。
ポーラニアは金属とオイルが安定的に産出しないため、メックと改良の星章は狙いづらい部類です。特に改良は必要回数も多く、使い勝手の悪い改良を行う必要があるため、避けた方が無難かもしれません。
他国との駆け引き
一番分かりやすい脅威はザクセンです。
渡河能力を持ったザクセンは、トンネル横の森林から初期配置に進入できます。地下ルートを持っている場合は、ザクセンの拠点からトンネル経由で瞬時にアクセスしてくる危険性すらあります。
ポーラニアは戦闘が不得意なため、ザクセンの星章稼ぎの最有力候補になります。その上資源まで横取りされたらたまったものではありません。
幸い、こちらも潜水能力によって逆襲を仕掛けやすいため、
- 資源はなるべく早く消費する
- 資源を生産しているポイントに1ターンで駆けつけられるようにする
といった工夫で牽制する必要があります。
また、北方王国、戸川幕府とは湖の取り合いになります。
2勢力と比較したとき、アクセスの面では圧倒的に有利ですが、取り合いになると戸川幕府に遅れをとります。
湖は奪われる危険性が相対的に低い優良土地であるため、北方王国、戸川幕府がアクセスしにくい場所は集めておくことをおすすめします。
世界観設定
世界観設定に関しては英語の出典が多いため、DeepL翻訳に加えて、ひらこめのガバガバ意訳が炸裂していることをご容赦ください。

優れた銃手と利口な熊のペアであるアンナとヴォイテクは世界大戦中に地方を渡り歩き、戦勲と、貧農に対してさえ見せた優しさから、生きる伝説となった。
『サイズ -大鎌戦役- 完全日本語版』ルール説明書より引用
キャラクター

Anna was born into a long line of intellectuals and diplomats. After her parents died in the war, she moved in with her grandfather, a former soldier and avid hunter.
アンナは知識人や外交官を輩出した家系に生まれた。戦争で両親を亡くした彼女は、元兵士で熟練のハンターである祖父のもとに身を寄せた。
Scythe公式サイト https://stonemaiergames.com/games/scythe/characters/ より引用
ポーラニア共和国を率いるは、知識階級出身で戦争孤児のアンナさん。
熟練のハンターである祖父から銃の手ほどきを受けており、アンナさん自身も優れた銃手となったそうです。
彼女らはファクトリーの周囲の地を偵察し、東側国境の安全を確認することにより、ポーラニアの統一と独立を確固たるものにするという任務を受け入れたのである。
『サイズ -大鎌戦役- 完全日本語版』ルール説明書より引用
彼女の目的は国境東側の安全確保。統一と独立、とあるようにポーラニアは占領下に置かれているようです。
『サイズ -大鎌戦役-』を原作としたテレビゲーム『Iron Harvest』では、ポーラニアは国土の大部分をラスヴィエトに占領されていることが明らかになります。
相棒
On a hunting excursion with her grandfather, Anna discovered a mother bear who had died in a trap. Huddled next to the bear was a young bear cub.
祖父と狩りに出かけたアンナは、罠にかかって死んだ母熊を発見した。その隣には幼い子グマがうずくまっていた。
Anna and Wojtek, as she named the bear, quickly became inseparable. They even developed a form of communication using sign language.
アンナとヴォイテク ーそう彼女が名付けたー はすぐに打ち解けた。彼女らは手話によるコミュニケーションさえ編み出した。
Scythe公式サイト https://stonemaiergames.com/games/scythe/characters/ より引用
アンナさんの相棒は、熊のヴォイテク。子熊のときに拾われて以来、手話が通じるほど心を通わせているようです。
なお現実では、第二次世界大戦中のポーランド軍にヴォイテクという名前の熊が従軍していたそう。母親をハンターの手で失った生いたちも、人間の仕草を真似てコミュニケーションをとることも史実を参考にしているみたいですね。
メック

The Polanian mech is inspired by the streamlined look of airplanes and submarines.
ポーラニアのメックは、飛行機や潜水艦に見られる流線型にインスパイアされている。
Scythe公式サイト https://stonemaiergames.com/games/scythe/mechs/ より引用
ポーラニアのメックは、流線型のフォルムが特徴的な二脚型。
メック能力に潜水能力があることから、水中での活動を想定していると思われます。
元ネタと思われる実在国家
名前から明らかに、ポーランドが元ネタと思われます。
まとめ
今回は『サイズ -大鎌戦役-』に登場する勢力のうち、人道的・道徳的な精神が特徴的なポーラニアについて考察しました。
ポーラニアは、遭遇の効率が上がるという明確な強みがあるため、初心者にも分かりやすい勢力だと思います。
一方で、他勢力には見られないハンデも存在するため、安定して勝つためには案外慣れが必要かもしれません。
この記事を参考にして、ポーラニアの戦略の幅が広がれば幸いです。
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