こんにちは。ひらこめです。
今回は、『サイズ -大鎌戦役-』のインスト(遊び方説明)について考察していきます。
- これから『サイズ -大鎌戦役-』を遊びたい。ルールを教えて!
- 『サイズ -大鎌戦役-』を友達と遊びたいが、インストできるか自信がない…
という人向けに、記事を読むだけでルールが理解できるだけでなく、この記事のとおりに実際にボードを使って説明できるようにしています。
注意
この記事の説明では、以下のルールの説明を意図的に省いています。
- 初心者が混乱するであろう任意要素(交渉、資源を受け取らない権利)
- 発生する場面が限定的な要素
- その他、初心者が把握しづらい細かいルール
インスト担当の人は、実際に状況が発生したり、質問を受けたり、ゲームに慣れてきたと判断したら、説明書に従ってルールを捕捉してください。
なお、このブロックで書かれている文章は、インストをする人向けのコメントです。
基本ルール説明
大枠
ストラテジーです。第一次世界大戦後の東欧で、自分の勢力を繁栄させることが目的です。
ゲーム開始時に、各プレイヤーが操作するキャラクターを決定します。

このキャラクターを操作して、土地を獲得したり、資源を生産したり、他の勢力と戦争したりします。
特定の条件を達成すると、星章とよばれる実績を獲得できます。それぞれの条件については後で説明します。

いずれかのプレイヤーが、この星章を6コ獲得するとゲーム終了です。
ゲーム終了時、最もお金を持っているプレイヤーが勝利です。
とりあえず今は、星章を6コ獲得したプレイヤーが勝利するわけではないことを覚えておいてください。
所属国マット・プレイヤーマットの決定
早めに所属国とプレイヤーマットを決めて、「自分の勢力だとどうなるのか?」を考えられるようにしたほうがよいでしょう。
ゲーム開始時、ランダムに所属国マットとプレイヤーマットを受け取ります。

通常の手順に従って所属国マットとプレイヤーマットを配布してください。
なお、ラスヴィエトと産業主義、クリミア・ハン国と愛国主義の組み合わせは禁止されています。そうなった場合はプレイヤーマットだけをシャッフルし直してください。ちなみに、初心者であれば特に問題はないとされているため、必要性の判断はお任せします。
所属国マットに描かれているキャラクターのコマを受け取り、自分の本拠地に配置します。

説明書を元に、所属国マット・プレイヤーマット・盤面のセットアップをしてください。細かい説明は不要だと思います。
プレイの手順
プレイヤーマットに書かれている数字が最も小さい人から、時計回りにターンを行います。
ターンが来たら、プレイヤーマットの4エリアのうち、ひとつにアクショントークンを配置します。

各エリアにはアクションが2つ書いてあります。上を上段アクション、下を下段アクションといいます。

それぞれのアクションについてはこれから説明しますが、上段アクションは基本行動、下段アクションは資源を消費する行動、と覚えておいてください。
アクショントークンを置いたら、まず、上段アクションを実行します。その後、資源が払えるなら、下段アクションを実行します。
赤色で書かれているものが支払うもの、緑色で書かれているものが得られるものです。
ちなみにどちらも、実行したくないなら実行しなくて良いです。
ターンが来るたび、アクショントークンを配置してアクションを実行します。
このとき、アクショントークンを連続して同じエリアに置くことはできません。必ず、前のターンとは違うエリアに置いてください。
以降は、説明ばかりにならないよう、手番をまわしながら説明することを想定します。
上段アクションについて
生産アクション
労働者がいるマスを2つ選びます。同じマスを選ぶことはできません。
そのマスに描かれている資源を、そのマスにいる労働者の数だけ生産します。生産した資源は、生産したマスに配置します。
移動アクション
ユニット(キャラクター、労働者、後述するメック)を2つ選び、隣接するマスに1マス移動させます。同じユニット選ぶことはできません。
移動には制限があります。湖には侵入できず、河を横断することはできません。
特に初期状態では、すべてのプレイヤーは河に囲まれていることに注意してください。
拡張を導入している場合は、「すべてのプレイヤー」を「ほとんどのプレイヤー」に読み替えてください。
移動力や移動制限は、後述するメックを配置することで強化・解除することができるので安心してください。
移動の際には、資源を好きなだけ持ち運ぶことができます。
トンネルのマークが書かれているマスは、隣接しているものとして移動することができます。
交易アクション
1金を支払って好きな資源を2つ得ます。同じものを選んでも構いません。資源を自分の労働者がいるマスに配置します。
もしくは、支持を得ます。好きな方を選んでください。支持については後で説明します。
増強アクション
1金を支払って戦力2を獲得します。
もしくは、戦闘カードをドローします。好きな方を選んでください。戦力については後で説明します。
労働者の配置
労働者のマークが描かれたマスで生産した場合、労働者が生産されます。

労働者はプレイヤーマットから配置します。労働者を配置するたび、下にあるコストが出現します。

コストが出現した場合、次の生産アクションからそのコストを支払う必要があります。
労働者を増やすと生産できる資源も増えるが、その代わりにコストがかかるようになる、と言うことです。
次のターンへ
ここまでをまとめます。
- 生産アクション: 労働者のいるマスを2つまで選んで資源を生産
- 移動アクション: ユニットを2つまで選んで1マス移動
- 交易アクション: 1金支払って資源を2つ獲得
- 増強アクション: 1金支払って戦力を2獲得
とりあえず、1度ターンを回してみましょう。オススメは移動アクションか生産アクションです。
1ターン目に下段アクションを実行できるプレイヤーはいないので安心してください。
下段アクションについて
下段アクションは、自分のユニットがいるマスの資源を消費して実行できます。
自分が生産したからと言って、自分で使えるとは限らないことに注意してください。
改良アクション
オイルを支払います。上段にあるキューブを、下段に配置します。
これによって、上段アクションによる利益が増加し、下段アクションのコストが削減されます。

徴兵アクション
食料を支払います。下段にある円柱を取り除いて、所属国マットに配置します。
所属国マットに配置したとき、描いてあるボーナスを受け取ります。

継続ボーナスについて。取り除いた円柱があったエリアの下段アクションを実行することで得られます。

このボーナスは、自分の両隣のプレイヤーが実行しても貰えます。
実際のプレイヤーマットを使って、例を説明してください。
建設アクション
木材を支払います。労働者のいるマスに、プレイヤーマットにある施設を配置します。すでに施設があるマスには配置できません。

施設を配置すると、上段アクションにボーナスがつきます。ボーナスは施設によって違います。詳しくは建設アクションが実行されたときに説明します。
施設ボーナスタイルについて。施設は、特定の条件に従って配置すると、ゲーム終了時にボーナスが付きます。

公開されている施設ボーナスタイルの説明をしてください。
展開アクション
金属を支払います。労働者のいるマスに、所属国マットにあるメックを配置します。
メックの詳細は複雑すぎるので後述しますが、メックを配置せずに勝つのはほぼ不可能だということは覚えておいてください。
もし、次の手番中にメックを配置できるプレイヤーがいたら、前倒しで説明してください。
次のターンへ
ここまでをまとめます。
- 改良アクション: 上段アクションのキューブを下段アクションに配置します。
- 徴兵アクション: 下段アクションのボーナスを得ます。
- 建設アクション: 上段アクションのボーナスを得ます。
- 展開アクション: メックを配置します。
もう1度ターンを回してみましょう。
オススメは、近いうちに下段アクションを実行できるようにする行動です。
このゲームは、より早く、より多く下段アクションを実行したプレイヤーが有利になります。
下段アクションを実行するためには、交易アクションもオススメです。
よく分からなければ、移動アクションか生産アクションをおすすめします。
メックの配置、ユニットの能力について
メックについて
メックは、展開アクションによって配置できます。

メックはユニットです。移動アクションによって移動できます。
メックを配置したとき、メック能力が開放されます。それぞれの所属国マットを確認してください。
いくつかのプレイヤーの能力を例示するとよいでしょう。
オリジナルの5勢力の能力には傾向があって、
・渡河能力
・移動に関する能力
・戦闘に関する能力
・スピード
と言う構成になっているのも説明すると良いかもしれません。
メック能力は、メックとキャラクターに付与されます。労働者には付与されないことに注意してください。
ユニットについて
これで3つのユニットの説明をしました。キャラクター、メック、労働者です。
これらのユニットは、実行できる能力が異なります。サマリを見ながら聞いてください。

キャラクターの能力
- 戦闘に参加できる。戦闘については後述。
- 遭遇を解決できる。
- ファクトリーでファクトリーカードを得ることができる。
遭遇について。遭遇トークンがあるマスに移動したとき、遭遇カードを引きます。

ルールにはありませんが、遭遇カードを引いて例を説明しましょう。
遭遇カードに書かれている効果のうち、ひとつを適用します。
ファクトリーカードについて。ファクトリーカードは追加のプレイヤーマットだと思ってください。
次のターンより、そのファクトリーカードのアクションを実行できるようになります。

ルールにはありませんが、ゲームから除外したファクトリーカードを使って例を説明しましょう。
メックの能力
戦闘に参加できます。後述。
労働者を好きなだけ積み降ろしできます。労働者が河を渡る方法は、基本的にこれしかありません。
労働者の能力
資源の生産、メックの配置、施設の配置ができます。これまでに説明したもので全てです。
再三ですが、労働者はメック能力を得ることができません。経験者でも時々抜けるので注意してください。
次のターンへ
ターンを回しましょう。引き続きオススメは、下段アクションを実行できるようにする行動です。
メックを配置するタイミングを意識しましょう。特にポーラニアは、初期状態では金属を得られないので交易を実行する必要があります。
勢力同士の衝突
ほとんどあり得ないと思われますが、この時点までに戦闘が起こっていた場合、前倒しで説明してください。
他勢力のユニットがいるマスへの移動
労働者は、他勢力のユニットがいるマスに移動できません。
戦闘ユニット(キャラクター・メック)が、他勢力のユニット(キャラクター・メック・労働者)のいるマスに移動したら、そのユニットは即座に移動を終了してください。

移動アクション自体が終了するわけではないので、他に移動できるユニットがいる場合はそちらを移動させます。
移動先にいるユニットが労働者だけだったとき、その労働者は全て自勢力の拠点に移動します。これを撤退と言います。
撤退させた側にはペナルティがあります。撤退させた労働者の数だけ、支持を失います。
支持については後述しますが、ゲーム終了時のポイント倍率に影響する、とだけ覚えておいてください。
移動先に戦闘ユニットが含まれていた場合、戦闘が発生します。
戦闘の発生は移動アクションが終わってからなので、他に移動できるユニットがいる場合は、移動アクションを継続してください。
戦闘
以降、手番プレイヤーを攻撃側、そうでないプレイヤーを防御側とよびます。ほとんどの場合、移動アクションによって戦闘を発生させた側が攻撃側となります。
戦闘には戦力ダイアルを使います。以下の戦闘準備は、相手プレイヤーに見えないようにしてください。

攻撃側、防御側両プレイヤーは、自分の戦力のうち、いくつ消費するかを決定してダイアルをセットします。なお、消費できる最大値は7です。
それに加え、参加している戦闘ユニットの数ぶんだけ、戦闘カードをセットしても良いです。

両プレイヤーの準備が終わったら、いっせいに公開します。
戦力ダイアルと戦闘カードの合計(総戦力)が大きい方が勝利します。
攻撃側有利の原則
戦闘は常に攻撃側が優先されます。
戦闘にまつわるメック能力が存在する場合は、攻撃側から適用します。
もし、総戦力が同値だった場合は攻撃側が勝利します。
戦闘結果の適用
勝利したプレイヤーは、戦闘が発生したマスに留まります。
もし、攻撃側が勝利して、防御側に労働者がいた場合は、その数だけ支持を失います。
支持を失うのは勝利した攻撃側だけというのに気をつけてください。
敗北したプレイヤーは、全てのユニットを本拠地に移します。資源を持っていくことはできません。
もし、敗北プレイヤーの総戦力が1以上だった場合は、戦闘カードを1枚引きます。
次のターンへ
ターンを回しましょう。
ここまで来たら、あとはもう自分が信じるアクションを取ってください!
ゲームの終了条件と得点計算
星章
プレイヤーは、次の条件を達成するたびに星章を得ます。
- 改良を全て実行
- メックを全て配備
- 施設を全て建設
- 新兵全てを徴兵
- 労働者全てを配置
- 達成した目的カード1枚を公開
- 戦闘に勝利(2回まで)
- 支持が18に到達
- 戦力が16に到達
いずれかのプレイヤーが6個の星章を獲得したら、即座にゲームが終了します。
目的カード
ゲーム開始時に配られている2枚の目的カードには、条件が書かれています。

条件を達成したら、公開して星章を獲得しても良いです。
ザクセン帝国を除いて、星章を獲得できる目的カードはひとつだけです。
得点計算
ゲームが終了したら、得点を計算します。
まず、施設ボーナスタイルに従ってお金を得ます。
次に、以下の指標に従ってお金を得ます。
- 星章の数
- 支配する地域の数
- 支配する地域にある資源の数÷2(切り捨て)
ここで支配する地域とは、自分のユニット、または建設物があるマスのことを言います。ただし、建設物と異なる勢力のユニットがマスにいる場合は、そのユニットの勢力のものとして扱います。
上記の数は、支持によって倍率が決定されます。支持トラックを確認してください。

以上で全てです。持っているお金が最も多いプレイヤーが勝利になります。
そのほか細かいルール
- 拠点には、ルールや効果で明示されていない限り移動できない
- 湖では、施設・メックの配置ができない
- 湖に労働者を取り残すことはできない
- 労働者は資源ではない。資源の得点計算に含めない
- ファクトリーを支配していると3マス分の得点が入る
注意したい落とし穴
ユニットごとの能力
- 遭遇はキャラクターにしかできない
- ファクトリーカードの取得はキャラクターにしかできない
- 労働者の運搬はメックにしかできない
- 施設の建設は労働者にしかできない
- メックの配置は労働者にしかできない
- 労働者はメック能力を得られない(単独で河を渡れない。2マス移動できない)
間違えやすい特殊能力
- ザクセンの地下ルートとラスヴィエトの地域社会。支配しているという条件を忘れずに
- ザクセンの地下ルートと武装解除。建設した鉱山にも適用される。
- ラスヴィエトの人民の軍隊。労働者が存在する場合、何人いても+1枚。
- ポーラニアの仲間意識。戦闘で撤退させた場合なので、労働者だけ撤退させた場合は支持を失う
その他
- 河を渡って移動できる場所は決まっている(移動先が指定されている)
- 新兵継続ボーナス。任意効果なので忘れていたら自己責任
- 風車。生産アクションを行ったら必ず資源が産出される。そこにいる労働者も数に含める。
おわりに
『サイズ -大鎌戦役-』の遊び方説明、インストする人向け台本は以上になります。
『サイズ -大鎌戦役-』を新しく始めたい!という人に、この記事が参考になれば幸いです。
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