クリプティッド – お互いの秘密情報を暴く推理ゲーム【紹介記事】

ゲーム紹介

今回は、お互いの手の内を推理し合うゲーム『クリプティッド』について紹介します!

概要

プレイ人数2~5
プレイ時間30~50分
ゲームジャンル推理
ルールの複雑さ簡単

ルールは簡単でプレイ時間も短いですが、とても頭を使うゲームです。

『クリプティッド』はどんなゲーム?

秘密情報を暴いて未確認生物を発見せよ

『クリプティッド』は、対戦相手が持つヒントを推理して、未確認生物の生息地を発見するゲームです。

未確認生物は、6つのタイルから構成されるマップのうち、どこか1マスに生息しています。

舞台となるマップ。6つのタイルを組み合わせてランダムに作られる。

正解である未確認生物の生息地を、最も早く見つけたプレイヤーが勝利となります。

未確認生物の手がかりは文献に

未確認生物の生息地は、プレイヤーに配られる文献にヒントがあります。

5つの文献。赤、緑、青、黄、紫の5色。

各プレイヤーは、自分の文献の記号(α,β,γ,δ,ε)とセットアップカードに書かれている番号を確認します。

セットアップカード(2枚)
片方はマップの構成が、片方には文献で使用するヒント番号が書かれている。

文献には、「森林か砂漠」「沼地から1マス以内」「青い建造物から3マス以内」といったヒントが列挙されており、番号に対応するヒントをそのゲームで使用します。

各プレイヤーごとに与えられるヒントは異なり、全ての条件を満たすマスが未確認生物の生息地になります。

5つの文献にはそれぞれヒントが1~96番まであり、これらを全て暗記すればゲームにならない、といえばその通りです。

そのような超人はそもそも暗記せずとも勝てそうですが...

徐々に明らかになるヒント。先に暴くのは誰だ

ゲームの進行に合わせて、プレイヤーは自分のヒントに関する情報を小出しにしていかなければなりません。

自分のヒントに関する情報は、キューブかディスクをマスの上に配置することで公開します。それぞれ以下のような意味があります。

キューブ置かれたマスが自分のヒントの条件を満たさないことを表す
ディスク置かれたマスが自分のヒントの条件を満たすことを表す
各プレイヤーのキューブとディスク。
ちなみに白い三角は建造物でマップの一部です。

キューブやディスクが置かれると、それを手がかりにヒントを推理することができます!

例えば山岳にキューブが置かれたら、その人は山岳であることを示すヒントを持っていないことが分かりますね。

ただし、ヒントには「水辺から1マス」などといったヒントもあるので、正解が山岳にないと決まったわけではありません。(ヒントの条件に合わない場所がたまたま山岳だった可能性もある)

赤のヒントは「水辺から1マス」
なので、赤丸で示したところは正解の候補地だったりする。

このように、情報を出すにしても、ミスリードを誘うように配置することが勝利のコツとなります。

未確認生物発見のためのアクション。質問と探索

プレイヤーが取れるアクションは質問と探索の2つです。これを時計回りに実行していきます。

質問

質問は、任意のマスと任意のプレイヤーを指定して、そのマスにトークン(キューブかディスク)を配置させるアクションです。

質問の際はポーンを配置し「〇〇さん、ここはどうですか?」のように質問します。

「緑のプレイヤーさん、ここどうですか」みたいに聞く。
この質問の結果、緑プレイヤーはディスクを配置しましたとさ。

指定されたプレイヤーは、ヒントの条件に合うマスならディスクを、合わないマスならキューブを置かなければなりません。

探索

探索は、任意のマスに自分のディスクを配置し、そこが正解であることを確認するアクションです。

探索が宣言された場合、各プレイヤーは時計回りにキューブかディスクを配置していきます。

誰かがキューブを置いた時点で正解でないことがわかるため、そこで探索は終了となります。

黄色プレイヤーが正解を当てに行った図。
緑プレイヤーにとってはハズレだったようだ。

全てのプレイヤーがディスクを置いたなら、その位置こそが正解であり、探索をしたプレイヤーの勝利となります。

紫が当てに行ってゲーム終了。隣だったようだ。

キューブが置かれたとき

質問か探索によってキューブが置かれたとき、手番プレイヤーも自分のキューブを任意のマスに置かなければなりません。

探索に失敗すると、探索宣言時にディスクを、探索終了時にキューブを置かないといけないので、かなりの情報流出につながってしまいますね。

そのため、序盤から当てずっぽうすると、自分のヒントがバレバレになるので注意です。

『クリプティッド』はここがおもしろい!

論理的思考をフル活用して推理する楽しさ

『クリプティッド』は推理ゲームですが、求められるのは論理的な思考能力、演算能力と言えます。

そして、他のプレイヤーが置いたトークンをもとに、消去法的に正解のマスを特定する作業はものすごく頭を使う作業です!

ボードゲームであれば大なり小なり論理的思考を活用すると思いますが、このゲームはそれをフル活用する、なかなかコアなゲームだと思います。

答えを暴くか、暴かれるか?早い者勝ちのドキドキ

キューブやディスクが配置されていくと、いつかは確実に正解の場所がわかるようになります。

しかし、早い者勝ちの本作において、情報が出揃うまで待つなど遅すぎます。

そのため、情報が不確実であっても、ある段階から皆こぞって正解を当てに行くことになります。

他のプレイヤーが探索をしたとき、不正解であることが分かっているならまだ良いですが、自分からも正解に見えるときは固唾を飲んで「外れろ!」と祈ることになります。

逆に自分が探索したとき、一枚ずつディスクが積み上がっていって…正解のマスを暴いたときの快感といったら、もうたまりません。

また、早い者勝ちとはいえ、情報量的には後に探索した方が有利なため、誰が最初に勝負を決めに行くか?という駆け引きも欠かせない要素ですね。

上級ルールについて

このゲームには、通常ルールより難易度の高い、上級ルールが付属しています。

上級ルールでは、建造物の種類が追加されるのと、「〇〇ではない」という否定の条件も追加されます。

上級ルールのカードは端が黒くなっている。

自分も一度プレイしたことがあり、「みんなコアゲーマーだし楽勝だろ^^」と軽い気持ちだったのですが、尋常ではないほど難しかったことを記しておきます。

最小の情報で論理式を組み立てられる超人たちにはおすすめですが、楽しむなら通常ルールで十分だと思います。

まとめ

今回は、コアな推理が楽しめる『クリプティッド』について紹介しました。

ルール自体は非常にシンプルで、ゲーム時間も短い軽量級の作品ですが、遊びごたえは十分です。

ぜひ皆さんも、未確認生物の探索に繰り出してみてはいかがでしょうか。

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