『コズミック・エンカウンター』について紹介! – 宇宙を駆ける能力バトル!不朽の名作、銀河帝国建設ゲーム

ゲーム紹介

今回は、『コズミック・エンカウンター』について紹介します!

概要

プレイ人数3~5
プレイ時間60~120分
ゲームジャンル銀河帝国建設ゲーム
ルールの複雑さ普通

プレイ時間はやや長めですが、ルールは単純明快なのでボードゲーム初心者にもオススメできます。

コズミック・エンカウンターは、1977年に初版が作成された不朽の名作で、数々のゲームに影響を与えたと言われています。

そんな本作ですが、欠点はプレイすること自体の難度です。日本語版は10年以上絶版なので、新品を探すのはほぼ不可能でしょう。

取り扱いのあるボードゲームカフェもあるようなので、プレイしたい方は探してみることをおすすめします。

『コズミック・エンカウンター』はどんなゲーム?

遠い遠い彼方、宇宙帝国時代

遠い遠い宇宙の彼方で、さまざまな宇宙人種族が宇宙の覇権をめぐって争いを続けていました。(中略)そして激しい戦いのさなか、彼らの宇宙船は次々と亜空間へと落下してゆくのでした。

『コズミック・エンカウンター 完全日本語版』

プレイヤーは、いずれかの宇宙人種族の指導者となり、宇宙帝国の建設を目指します。

登場する宇宙人種族は50種類。

異種族の惑星を植民地して、帝国を建設せよ

各プレイヤーは、5つの惑星と20隻の宇宙船を所持しています

ゲーム開始時の全景。パンケーキみたいに重なっているのが宇宙船。

帝国の建設のためには、他種族の惑星に攻撃をしかけ、植民地化する必要があります。

手番プレイヤーは攻撃側勢力となり、ランダムに決定された他プレイヤーに攻撃をしかけます。攻撃を受けるプレイヤーは防御側勢力となります。

攻撃側勢力は、防御側勢力の惑星のうちどれに攻撃をしかけるかを決定し、4隻まで宇宙船を派遣します。

攻撃先の惑星と、送り込む宇宙船の数を決定する。

同盟を組んで有利な戦いを

攻撃側勢力と防御側勢力はそれぞれ、戦闘に参加していないプレイヤーに援軍を要請できます

援軍を要請されたプレイヤーは、望むなら4隻まで自分の宇宙船を派遣できます。

攻撃側に援軍を要請された青プレイヤー。2隻の宇宙船を派遣することに。

もちろん援軍は拒否できますし、攻撃側・防御側両方から援軍を要請されたら、好きな方を選ぶことができます。

コズミック・カードによって勝敗が決まる

援軍の解決が終わったら、主力プレイヤーは所持しているコズミック・カードを裏向きに提示します。

コズミック・カードはゲーム開始時に配られるカードで、様々な効果を持っています。

戦力を高めるもの、交渉を求めるもの、特定条件で使用できるものなど多数。

コズミック・カードの提示が終わったら、互いにオープンし、カードの内容を解決します。

お互いに攻撃カードを出したら、
宇宙船の数+攻撃カードの合計で勝敗を決定する。

攻撃側が勝利すれば、その惑星を自分の植民地とすることができます。敗北した勢力の宇宙船は、ゲーム中央にある亜空間ゾーンに置きます。

敗北した宇宙船が送られる亜空間。
各ターンごとに1隻だけ、自分の惑星に戻すことができる。

宇宙ゲーム法則ルールを打ち壊す、何でもアリな固有能力!

基本ルールは上記でほぼ全て。かなり単純なことが分かるかと思います。

このゲームの最大の特徴は、種族ごとに固有能力を持っていることです。

種族ごとに特徴的な固有能力。ゲーム体感は全く異なる。

この固有能力が何とも大胆で、何でもアリなものばかり。例をあげると、

  • 勝利し続ける限り、なんどでも攻撃側を継続できるマシーン族
  • 敗北させた宇宙船をゲームから除外できるボイド族
  • 自らの宇宙船をすべて失うことでゲームに勝利するマゾヒスト族

など。ものによっては勝利条件が変化したり、ゲーム全体の進行をコントロールする種族もいます。

『コズミック・エンカウンター』はここがおもしろい!

何でもアリの能力から生まれる、優越感と戦略性

前述したとおり、『コズミック・エンカウンター』の醍醐味は何でもアリの能力戦です。

このゲームの固有能力は、ルールを破ったり、その前提を覆すようにデザインされています。これはある意味どのゲームの固有能力にもいえることですが、本作の特徴はルールの破り具合がこれでもかというほど痛快で何でもアリだということです。

他のプレイヤーが従わなければいけないルールを自分だけが痛快に無視できる優越感は格別で、自分の能力を宣言するだけでおもしろいゲームです。

もちろん、他のプレイヤーも同じようにルールを破っているのですが、だからこそ自分の能力を使っていかに勝つか?と戦略を考えることにもつながるとも言えます。

ユニークな種族から生まれるロールプレイ的な体験

登場する種族のイラストやフレーバーはとてもユニークで、その固有能力にふさわしいものになっています。

ゲームのプレイングは、その種族の世界観的特徴を再現することであると言えるかも知れません。

正直言って本作のゲーム性は、そこまで高くありません。種族間のバランスは全く取れていないし(取るつもりもないだろうし)、運に左右される要素も大きいからです。

それでもこのゲームがおもしろいのは、その要素がロールプレイ的おもしろさ、もっと言えば、おままごと的なおもしろさによるものだからだと思います。

まとめ

今回は、1977年の初版以降、数々のゲームに影響を与えた『コズミック・エンカウンター』について紹介しました。

本作は不朽の名作と名高いですが、絶版が続いており、プレイすることはやや難しいかもしれません。

中古ゲーム屋や、ボドゲカフェなどで見かけたら、是非プレイしてみてください。

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