アズール:シントラのステンドグラス – キラキラ美しい人気シリーズ第二弾【紹介記事】

ゲーム紹介

今回は、華やかな見た目と高い戦略性で大人気の『アズール』シリーズの第二弾、『アズール:シントラのステンドグラス』のルールとおもしろさについて解説していきます!

概要

プレイ人数2~4人
プレイ時間30~45分
ゲームジャンルアブストラクト
ルールの複雑さ簡単

大人気『アズール』シリーズの第二弾で、基本的なルールは一作目を踏襲しています。

一作目と比較すると、職人コマの追加によってよりジレンマが強くなった印象です。前作以上に悩ましい戦略立案を楽しめます。

シリーズ2作品目の本作は、BGGでレート7.4(2022年3月現在)と今回も高い評価を得ているようですね。

Azul: Stained Glass of Sintra
Create beautiful windows with coloured glass more efficiently than anyone else.

『アズール:シントラのステンドグラス』はどんなゲーム?

美しいステンドグラスを装飾せよ

『アズール:シントラのステンドグラス』は、シントラ王宮のステンドグラスを美しく作り上げるゲームです。

プレイヤーはガラス職人となり、工房からガラス片を仕入れてステンドグラスを装飾していきます。

シントラ王宮をイメージしたプレイヤーマット。

各プレイヤーにはステンドグラスの図案が配られ、そこに5色のガラス片を配置していくことになります。

キラキラ美しいガラス片(アクリル製です)

ゲームのスタートアップ

ゲーム開始時、各プレイヤーは図案表を宮殿ボードの上にランダムに配置します。

図案表と宮殿ボード。裏表がある。

また、自分の職人コマを図案表の一番左の列に置いておきます。

職人コマ。ゲーム開始時に図案表の一番左に配置する。

ガラス片の取得

ゲームで使用するガラス片は工房ボード上に展示されます。

ガラス片を置く工房ボード。

プレイヤーは時計回りに、いずれかの工房から任意の1色のガラスを全て入手し、それ以外の色のガラスを中央に避けます。

ガラスのピック方法。
同じ色であれば全て取得しなければならない。欲しくなくても。

中央のスペースにガラス片がある場合は、そこからもピックすることができます。

中央に避けられたガラス片。
中央からも、工房ボードと同じようにピックできる。

ガラス片の配置

ピックしたガラス片は図案表の同じ色のマスに配置します。

このとき、ガラス片はいずれか一列に全て配置します。複数列に分けて配置することはできません。

取得したガラスは、いずれか一列の同じ色のマスに配置する。

もし全てのガラスを配置することができなかったら、溢れた分だけ割れたガラストラックを進行させます。

割れたガラストラック。減点対象。

また、職人コマがある列よりも左の列にガラス片を配置することはできません。これは次の章で解説します。

職人コマの移動

ガラス片を配置した際は、職人コマを配置した列に移動させます。

移動した職人コマ。

前述しましたが、職人コマがある列よりも左にガラス片を配置することはできません。

そのため職人コマは必ず右に移動していき、ガラス片を置ける列が徐々に限られていきます。

職人コマよりも左側の列にはガラスを置けない。

ではどうするのかというと、ガラス片を獲得する代わりに職人トークンを一番左に移すことができます。

プレイしてみると分かりますが、ガラス片を入手できない手番は非常に痛いので、いかに適切なタイミングで職人を動かすかがキモになります。

図案の完成

一列全てのマスを埋めると図案が完成し、宮殿ボードにガラス片を配置することができます。

図案に使用したガラス片のうち一つを選んで、宮殿ボードの同じ列の一番上に配置します。

宮殿ボードへの配置方法。

このとき、配置したガラス片が1行目か2行目かで処理が異なります。

  • 1行目の場合は、対応する列の図案を裏返します。
  • 2行目の場合は、対応する列の図案を取り除きます。
宮殿ボードにガラス片を置いた時の処理。
1行目なら図案を裏返し、2行目なら図案を取り除く。

ゲームの終了条件と勝利点

各プレイヤーがガラス片を取っていき、ガラス片が一つもなくなったらラウンド終了。

これを6ラウンド繰り返し、最も勝利点が多いプレイヤーが勝利になります。

勝利点は、図案が完成したときとゲーム終了時に獲得できます。

図案が完成したとき

宮殿ボードの一番下には何やら数字が書かれています。

宮殿ボードの下に書いてある数字。

宮殿ボードにガラス片を置いたとき、その列から右側の列のうち、ガラス片が置いてある列の数字を合計した勝利点を獲得します。

勝利点の合計例。2+1+1=4点を獲得する。

つまり、右側にガラス片を置いてから左側にガラス片を置くと、多くの勝利点を稼げるということです。

また、ゲーム開始時に各ラウンドのボーナス色を決めるのですが、完成させた図案にボーナス色が含まれていると勝利点を獲得できます。

ボーナス色を表すスペース。
6ラウンド目までの各ラウンドで、何色がボーナスになるのかを表す。

ゲーム終了時

ゲーム終了時の得点計算はA,Bの2種類があり、ゲーム開始時に選んだ方を全プレイヤーが使用します。

得点計算Aは、4つのマスからなるグループそれぞれに何個ガラス片が置かれているかで点数が決まります。隣接した列同士で揃えると高得点です。

得点計算A

得点計算Bは、2行揃っている列数と、最も多い色の個数をかけた値で点数が決まります。なるべく同じ色を宮殿に配置すると高得点。

得点計算B
最も多い色は赤で3個ある&揃っているのは2列なので、3×2=6点。

『アズール:シントラのステンドグラス』はここがおもしろい!

入念な計画を求められる戦略性

『アズール:シントラのステンドグラス』のおもしろさは、「ガラス片のピック」という単純なアクションによって生まれる、高い戦略性とプレイヤー間の駆け引きにあると思います!

効率的な図案の完成には、どのようにガラス片を集めるかについての入念な計画が不可欠です。

しかし、取得できるガラス片は他のプレイヤーのピックによって刻々と変化していきます。欲しいものを先に取られてしまったり、いらないタイルを押し付けられたりすることもあるでしょう。

この点、他のプレイヤーに自分の計画が邪魔されないか、常にソワソワした緊張感があります。

一方で、計画通り欲しいガラス片が取れただけでも満足感がありますし、うまく高得点につなげることができれば大きな達成感も得られます。

より悩ましく強化されたジレンマ

高い戦略性とプレイヤー間の駆け引きは『アズール』シリーズ全体に共通している特徴ですが、本作はジレンマがより強化されており、より一層頭を悩ませてくれます。

例えば、右側の列を早めに埋めることで高得点を狙うことができますが、そうするとガラス片を置ける列が限られるため、盤面を見つつうまくバランスを取る必要があったり。

職人コマの移動もタイミングを間違えるとガラス片を取り逃がすことにつながるため、慎重な判断が求められます。

あれこれ頭を悩ませる『アズール』シリーズの魅力は、本作でも十分に味わうことができます。

キラキラでカラフルな見た目

『アズール』シリーズの紹介で毎回言っていることですが、見た目に美しい華やかな楽しみも本作の魅力です。

本作はシリーズ唯一のキラキラした見た目で、また違った華やかさがあります。

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