今回は、華やかな見た目と高い戦略性で大人気の『アズール』シリーズの最新作、『アズール:王妃の庭園』のルールとおもしろさについて解説していきます!
概要
プレイ人数 | 2~4 |
プレイ時間 | 45~60分 |
ゲームジャンル | アブストラクト |
ルールの複雑さ | 普通 |
『アズール:王妃の庭園』は2022年1月に日本語版が発売されたばかりの最新作。
大人気『アズール』シリーズの第四弾で、BGGではレート7.6(2022/2/15現在)と今回もかなり高い評価を得ているようです。

なお、過去の『アズール』シリーズと比較するとルールが複雑でプレイ時間も長め。どちらかというと中量級という印象を受けます。
『アズール:王妃の庭園』はどんなゲーム?
色とりどりのタイルで美しい庭園を
『アズール:王妃の庭園』は、色とりどりのタイルでシントラ宮殿の庭を美しく彩るゲームです。
プレイヤーは庭師となり、色とりどりのタイルを仕入れて自分の庭に配置していきます。

タイルには6つの色と6つの模様があり、同じ色同士、同じ模様同士を繋げることで得点を得ることができます。

プレイヤーが実行できるアクション
ゲームは4ラウンドで構成され、各ラウンドは開始プレイヤーから時計回りで手番を行います。
プレイヤーは各手番において、以下の3つのアクションのいずれかを実行できます。
- タイルの取得
- タイルの配置
- パス
タイルの取得
プレイヤーは自分の手番に、テーブル中央にあるタイルを取得することができます。

このとき、同じ色か、同じ模様のタイルを全て取得しなければなりません。

取得したタイルは、自分の保管ボードにストックしていきます。庭園ボードに直接配置する訳ではないんですね。

保管できる個数は限られているので、ピックは計画的に。
タイルの配置
保管ボードにあるタイルは、コストを支払って庭園ボードに配置することができます。
タイルを配置する際のコストは、タイルの模様が示す数字と同じになります。

コストは、保管ボードにあるタイルを同じ数だけ取り除くことで支払います(配置するタイルそのものを含める)
このとき、捨てるタイルは配置するタイルと同じ色で違う模様、もしくは同じ模様で違う色でなければなりません。
コストの支払いについては公式サイトでエラッタが掲載されています。 ルールの根幹に関わる部分なので、プレイする際は要チェックです。 アズール:王妃の庭園 | ANALOG GAME INDEX王妃のためにタイルを配置し、地所を広げて庭園を作り上げよう!

数字の大きいタイルは当然、多くのタイルを捨てなくてはならない。
さらにタイルを隣接させる場合は、同じ色、もしくは同じ模様のタイルが最低一つ必要になります。

隣接させないのであれば、どこにおいても良い。
パス
何もできない、もしくは何もしたくない場合は、パスすることができます。
一度パスしたプレイヤーは、そのラウンド終了時までアクションすることができなくなります。
全員がパスした時点で、そのラウンドが終了します。
増設庭園でプレイヤーボードを拡張
テーブル中央にあるタイルは、山積みされた8枚のパネルの上に置かれています(4人プレイの場合。山積みされる枚数はプレイ人数によって変わる)

パネルの山に置かれたタイルがピックされたときは、一番上のパネルを残ったタイルごと傍にどけ、山の上に新しいタイルを供給します。
このとき、タイルの取得ルールは全てのパネルに対して適用します。つまり、同じ色か同じ模様のタイルを、全てのパネルから取得しなければなりません。

上に乗っているタイルが無くなったパネルは、その時点で表に返します。

このパネルは増設庭園とよばれ、タイルと同じルールで取得・配置することができます。
増設庭園を設置することで、タイルを配置するためのスペースを拡張することができます。

得点計算
4ラウンド終了時点で、最も多く得点を稼いだプレイヤーの勝利となります。
このゲームにおける得点には、ラウンド終了時に得られる得点と、ゲーム終了時に得られる得点の2つがあります。
ラウンド終了時の得点
ラウンド終了時、自身の庭園に配置されているタイルのうち、得点ボード上に示された色、もしくは模様に対応する得点がもらえます。
以下の画像は2ラウンド目のもので、鳥を置くと1ポイント、濃い紫を置くと1ポイント、蝶を置くと2ポイント獲得できます。

対象となるタイルは各ラウンドごとに異なり、終盤になるほど高コスト・高得点になります。
また、庭園にパビリオン(ドーム型の建造物)があれば、1点を獲得できます。

ゲーム終了時の得点
ゲーム終了時、同じ模様・同じ色のタイルを3つ以上連鎖させていると得点が得られます。
このとき、得られる得点はタイルの模様が示す数字の合計になります。
配置するコストが大きいほど、より多くのポイントが得られるわけですね。

各色ごと、模様ごとに連鎖をチェックして得点を加算していく。
なお、保管ボード上にタイルが残っていた場合はペナルティになります。残っていたタイルの模様が示す数字分(!)、得点をマイナスします。
『アズール:王妃の庭園』はここがおもしろい!
入念な計画と慎重な判断を求められる戦略性
『アズール:王妃の庭園』のおもしろさは、そのシビアな戦略性に尽きます。
高得点を狙うためにはタイルをうまく連鎖させる必要がありますが、タイルの扱いには様々な制約があるため、後の手番を考えて入念に計画を練らなければいけません。
さらにタイルは置き直しができないため、一つ一つの判断を慎重に行う必要があります。
『アズール』シリーズは、その高い戦略性がウリですが、本作は特にシビアな戦略性を求められると言えますね。
見た目に美しいカラフルで華やかなデザイン
『アズール』シリーズの紹介の際に毎度言っていることですが、本作も見た目に美しく華やかな楽しみがあります。
タイルの質感といい、手に取るときの楽しさはボードゲームでは欠かせない魅力ですね。
『アズール』シリーズの他の作品について
『アズール:王妃の庭園』は、大人気『アズール』シリーズの第四弾。
本シリーズはどれも、シンプルなルール、高い戦略性、華やかなデザインといった特徴があり、どれもオススメの作品です!
以下では、当ブログですでに取り上げた作品を紹介します。
『アズール』(2017)
『アズール』は記念すべき第一作目。2018年度ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した伝説的な作品です。
シンプルなルールと見た目の華やかさはこの時点で確立されており、万人にオススメできる作品と言えるでしょう。
『アズール:シントラのステンドグラス』(2018)
『アズール:シントラのステンドグラス』は第二作目。
基本的なルールは一作目の『アズール』を踏襲しつつ、職人コマの登場によりジレンマの要素が増えています。
他のシリーズ作品にはない、キラキラとして見た目も特徴的ですね。
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